楽しく過ごすためには、やっぱり睡眠だ!
睡眠の役割:
①脳の疲れをとり、記憶を整理する
②体の疲れをとり、病気の回復を促す
③体の成長を促し、傷ついた細胞を修復する
良い睡眠の条件
①十分な睡眠時間:14〜17歳は8〜10時間
18〜64歳は7〜9時間
65歳以上は7〜8時間
②質の良い眠り:寝つきが良く、途中で目が覚めない
③規則正しい睡眠:
体内時計は休息と活動の切り替えをしてくれますが、24時間より長めのサイクルのため、朝の光を浴びてリセットする必要があります。
睡眠のリズムが崩れると疲労感を感じやすくなります。
例えば、週末に平日より長く寝てしまうと翌週の前半はかえって眠気や疲労感が増します。
睡眠不足になると
1.免疫力が下がる→風邪をこじらせて肺炎になるリスクは、睡眠時間が5時間未満の人は8時間睡眠の人に比べて1.4倍という報告があります
2.糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病やうつ、認知症などになりやすい
睡眠時間が7~8時間だと、肥満、高血圧、脂質異常症リスクが低くなり、睡眠が短くなるほどこれらの病気のリスクが高まるという報告があります
また、睡眠を7~8時間とっている人と比較すると、5時間未満の睡眠の人は糖尿病リスクが2.5倍という報告もあります
3.脳出血を起こす→私が若い頃聞いたニュースの記憶で、アメリカのDJをしていた若者が突然倒れて亡くなりました。調べてみると脳出血を起こしていたということです。脳出血の原因を探ると睡眠との因果関係が出てきました。そのニュースによるとDJは数日寝ずに仕事をしていたということで、過剰な睡眠不足は脳出血を起こしやすいと言っていました。
4.慢性の睡眠不足で脳は自己を破壊するという研究発表があります。
睡眠不足になると、脳においての貪食細胞により、神経細胞をつなぐシナプスの一部が破壊され、正常な脳細胞の機能が失われます。具体的には、アルツハイマー型認知症などの病気に陥ります。
※貪食細胞:自分にとって異物と認識されたものや、死んだ細胞を除去します。
寝すぎも毒
中国の研究結果ですが、「夜に9時間以上寝ること」、「90分を超える昼寝をすること」、「睡眠の質が低いこと」は、脳卒中リスクの上昇に関係する
幸せホルモン、睡眠ホルモン
「幸せホルモン」セロトニンは時間をかけて睡眠ホルモンのメラトニンの原料になり、夜になるとメラトニンに変換されます。セロトニンの分泌は太陽光によって増加して、夜は減少します。朝、太陽光を浴びてセロトニンをしっかり分泌させることが、夜の眠りには必要なのです。
メラトニンについて
強い抗酸化力も持ち、ビタミンCやビタミンE(抗酸化ビタミン)を上回るとも言われています。
不眠の原因と効くツボ
不眠の原因:姿勢不良、首顎周りのこり、ストレス、高血圧、寝具が合っていない、東洋医学的原因(陰陽のアンバランス、五臓六腑の不調)など
鍼灸治療は原因に合った施術をします。
一般的に不眠に効くというツボは
◉失眠(しつみん):踵(裏の部分)の中央
◉神門(しんもん):手首内側で小指側
◉労宮(ろうきゅう):手のひらの中央で指を曲げた時に中指が当たるところ
◉湧泉(ゆうせん):足裏で中央から中指へ向かって押すと止まるところ
ツボの選別としては
失眠は睡眠全般、神門・労宮は精神的な疲れ、湧泉は肉体的疲労や虚弱体質
に使うといいと思います。
おすすめ方法
◉失眠(しつみん)、◉湧泉(ゆうせん)←お灸
◉労宮(ろうきゅう)←マッサージ
◉神門(しんもん)←置き針(パイオネックスなど)
睡眠をしっかりとって、楽しく過ごしましょう!